舳倉島診療日誌
臨床研修を終えたばかりの新米医師が毎年半年交代で赴任する舳倉診療所。温かい島の人々に囲まれてのんびりすごす島の暮らしを綴りたいと思います。
食品の裏側
3月26日。今日は風は弱く、波も小さいと思っていたのですが、なぜか欠航でした。昨日の波と風でやって来たのに不思議でたまりません。今週で離島生活は終わりなので、荷物や食料などは頼んでおらず、離島当日までは船が来ても来なくてもいのですが。

ここ数日、診療所の屋上で工事しており、壁に穴を開けたり機材を組み立てたりと、1日中騒音に悩まされ、ひ〜ちゃんはほとんど昼寝できません。大人だけならどうにでもなりますが、小さい赤ちゃんがいるので、事前に配慮してほしかったです。お陰で機嫌が悪く、離乳食もあまり食べてくれません。体重が減らないか心配です。

昼に外に散歩に連れ出すと、すぐに寝てしまいました。よほど眠かったのでしょう。静かな島の中をバードウォッチングしながらブラブラしました。モズ、カシラダカ、ホオジロ、キジバト、ミヤマホオジロ、ヒガラ、メジロ、ムクドリ、ツバメ、ウグイス、ツグミ、トビなどがいました。
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この舳倉島で半年間生活していて感じたことがあります。

それは今までの生活がいかにカップラーメンやコンビニ弁当などに頼っていて、大量の添加物・化学調味料に晒されていたということです。

みなさんは、安部司の「食品の裏側―みんな大好きな食品添加物」という本を読んだことがありますか?2年ほど前に発売された本です。その頃は研修医時代で、関東への学会に行った際に機内の暇つぶしとして購入したのがきっかけです。

専門用語もたくさん出てきますが、分かりやすい文章なので一気に読んでしまいました。いくつか紹介すると、先ずは『みりん』です。本来のみりんは蒸し米と焼酎を原料として、米麹で発酵させたもので、アルコール分が13-20%含まれている酒類なのです。当然、酒税法の適用を受けて酒税がかかります。

その酒税を逃れるためには、アルコール含有を1%以下にするか、酒としては飲めないと当局に認めさせなければなりません。そこで考えられたのが、『加塩みりん』です。塩を加えれば、酒としては飲めないので酒税法の適応は受けないという仕組みです。しかし、そのせいで、私たち消費者は余分な塩分を摂取する羽目になりました。

もう一つは、『みりん風調味料』です。原料は、ブドウ糖、水あめ、糖液、生ブドウ糖、コハク酸、化学調味料、カラメルなどで、発酵させないので1-2日間という短期間に作れますが、本来の『みりん』とは全くの別物です。スーパーでよく見かけるのは、9割以上がこの『みりん風調味料』でした。

ちなみに僕らが今使っている『本みりん』の原材料名はもち米、米こうじ、醸造アルコール、糖類で、アルコール分は12.5度以上13.5度未満となっています。

他にもたくさん衝撃的な内容があり、コーヒーフレッシュの中身がミルクではなく植物性油脂であること、三温糖もどきを作るのにカラメル色素を混ぜていること、安いコーヒー牛乳にカラメル色素を混ぜていることなど、『食育』の重要性を痛感させられる内容でした。

それ以来、特に調味料を買う際に原材料名を見るようになりました。

そして、コンビニのない島にいるこの半年間は、島で採れた新鮮な魚介・海藻類をメインに食べてきたので、大量の添加物・化学調味料とはほど遠い生活でした。そんな中でも、体調を崩して自炊出来ないときに3回ほどカップラーメンの封をときました。しかし、食べる度に舌と唇がヒリヒリするのです。今年に入ってからはさらに加速し、以前からよく使用していた鳥ガラスープの素でもヒリヒリするようになりました。

『安い物には訳がある』と言いますが、どうして安いのかは隠され知らされません。今後、ひ〜ちゃんがどんどん大きくなり、多くの食材を食べられるようになっていきますが、『食育』をしっかり考え教えていかなければと感じました。

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